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議会活動

平成20年第3回定例会 平成19年度決算特別委員会 【教育費】

要旨

1 給食について
(1) パン食を続けざるを得なかった歴史的背景について
(2) 米食をさらに増やそう。
(3) 食糧自給率を上げる一助とすべくパンも小麦粉ではなく米 粉を
2 スポーツ指導者について
区内に数多存在する優秀な指導者を地域に活かすべく、各種スポーツ協会と連携を。さらに登録制度を立ち上げ、区民にわかりやすく。
3 その他

全文

◯委員(赤坂だいすけ君)
よろしくお願いします。私も36歳になりまして、子どもを2人抱えた身としましては、極論を述べることで注目を浴びて人間関係を構築していくという手法に限界を感じる昨今であります。職業柄も日常生活におきまして、当たりさわりのない会話のネタが必要であるということに気づくのには、そう時間はかかりませんでした。「暑いですね」「寒いですね」「雨ばかりで嫌ですね」などの第一次産業者を省みない範囲でのお天気の話。「景気がいいね」「景気が悪いね」などの経済的当事者感覚を乖離した話題。相手の肉体的特徴を好意的にあげつらって、相手を傷つけない範囲でのオリジナリティーを排除した定型化した笑いなど、要するに激しい喜怒哀楽は要らない。必要なのは、人々の激情をあおる話ではなく、ごく当たり前の日常感情の潤滑油が会話には必要であるということを学びつつあります。 また、世代によりましても話題は類型化されることがわかってまいりました。戦後育ちの方々の話題の類型としまして、「脱脂粉乳はまずかったな」があります。しかしながら、「脱脂粉乳はまずかったな」は結構ですが、なぜ、そしてだれによって、そしてどんな理由でそのまずい脱脂粉乳を飲まされたのかという疑念も思考も話し手のその方が持ち得ていないのであれば、我々脱脂粉乳を飲んでいない世代にとって、その方の話を聞かされる時間と空間、むだの産物と化していきます。脱脂粉乳とは、牛乳からバターとクリームを分離させた残りかすのことであり、戦後、給食に出されておりました。結論から申し上げますと、戦後、日本の児童が給食で飲まされていた脱脂粉乳は、アメリカが家畜のえさとしていたものを、家畜のえさとしても大量に余ったために日本の児童に飲ませていたことは周知の事実であります。 アメリカによって家畜のえさを飲まされ続けてきた日本の子どもたちでしたが、その多くが現在の日本が豊かになったのはアメリカのおかげだと。アメリカのおかげかどうかの議論はさておき、アメリカに感謝しなければならないと意識する大人に成長したのは不思議な現象であります。恐らくそのメンタリティーをもってすれば、放火されて自宅を焼かれても、放火犯が資金提供してくれて、新築して家が立派になれば、放火犯に感謝するという、すなわち心理学で言えば、ストックホルム症候群、身近な例で申し上げれば、たまに優しくされれば、むしろ加害者を愛してしまうドメスティックバイオレンス被害者のメンタリティーに類するものでありましょう。 アメリカは、第一次世界大戦過ぎより導入した大型機械と化学肥料多投の大規模農法で小麦の生産量を飛躍的に伸ばすには伸ばしましたが、小麦、大豆、トウモロコシの大量在庫に頭を悩ませ、その膨大な余剰生産物のはけ口として日本に目をつけました。 昭和27年、公法480号こと余剰農産物処理法が成立すると、日本では完全学校給食が始まりました。その施行規則とは、「完全給食とは、給食内容がパン(これに準ずる小麦粉食品等を含む。)ミルク及びおかずである給食をいう」と明記されて、明らかにお米の主食を否定する内容でありました。子どものころの嗜好は往々にして変わりません。小さいうちから洋食嗜好にしておけば、大人になっても洋食を食べ続けます。アメリカ西部小麦連合会の主導で日本にパン食を定着させ、末長く小麦輸出の得意先にする小麦戦略はこうして始まりました。 まずは学校給食での子どもたち、次のターゲットは主婦でした。アメリカの農務省が資金を出したキッチンカーという栄養指導者は小麦を使った料理を実演しながら全国津々浦々をめぐり、栄養指導と称したパン、スパゲッティ、ラーメンといった小麦食の宣伝が行われました。パン屋の育成事業も展開され、西洋から導入された栄養学はお米による栄養の偏りを警告し、パン、乳製品、肉のよさをアピール。「日に一度パンを欠かさぬ母の愛」と書かれた看板を掲げた宣伝カーまで登場。その間、昭和30年日米余剰農産物協定が締結され、アメリカ当局は腐敗しやすい余剰商品を海外の腐敗性のない戦略物質と交換すると述べました。 いつの時代にもとんでもない御用学者はいるもので、昭和33年、当時日本の大脳生理学の権威と言われた慶応大学医学部教授の林髞氏は、『頭脳』という本において、米を食べると頭が悪くなる。米を食べると短命になる。水田を全廃して国民総パン食化を進めるべきというどうしようもないとんでも学説を喧伝し、講演会では「米を食べるとバカになる」というパンフレットを配布しました。配布数、累計数十万部。そして、さきに述べました『頭脳』というとんでも本は大ベストセラーを記録いたしました。 昭和40年にはアメリカ小麦の輸入を1億ブッシェル(272万トン)の大台に乗せる目標が定められ、小麦製品であるアメリカンタイプサンドイッチ、洋菓子、インスタントラーメン、マカロニ、スパゲッティなどの各普及活動も始まりました。そして、70年代後半には、日本人の小麦需要も飽和点を迎えたと判断したキッチンカー作戦等の小麦戦略を主導したアメリカ西部小麦連合会会長リチャード・バウム氏は、次のように事実上の勝利宣言をいたしました。今ごろになって日本ではお米を見直すキャンペーンを始めていることは承知しています。しかし、既に小麦は日本人、特に若い層の胃袋に完全に定着したものであると私たちは理解しています。今後も消費は増えることがあっても、減ることはないでしょう。私たちの関心はとっくにほかのアジア諸国に移っています。日本の経験で得た市場開拓のノウハウを生かして、この巨大な潜在市場に第二、第三の日本をつくっていくのが今後の任務です。日本のケースは私たちに大きな確信を与えてくれました。それは、米食民族の食習慣を米から小麦に変えることは可能なのだということです。民族が短期間にここまで食生活が変わる例は人類史上でもまれであります。戦後間もないころはまだしも、60有余年が経過し、いまだに後生大事にパン食を続けなければならない理由もないわけであります。 食糧自給率を上げようという意識は戦後国内で今ほど高まり一致している時期はありません。食糧自給率を上げた方がよいという理由については、どこかしこで論じられておりますので、あえてここでは申し上げません。平成19年のカロリーベースでの食糧自給率は40%、前年に比べ1%アップしたとはいえ、昭和35年に79%であった状況をかんがみるに隔世の感があります。これほど下がった理由は、だれもが指摘するところの食生活の変化であり、要するにアメリカの思惑どおり、お米を食べなくなったということです。 私が申し述べている趣旨は、異常なほど低い日本の食糧自給率を上げるために必要不可欠と言われている米食中心の食生活への第一歩を、給食から崩された経緯をかんがみ、まずは給食からやり直し、次世代以降の子どもたちに託すということです。 今年度の港区立小・中学校の給食献立を集計いたしました。お米の献立はどの月も残念ながらぎりぎり60%を切るわけであります。ちなみに、先月9月の献立では、区内の小学校19校のうち、1校だけわかりませんでしたが、集計しましたら、米食が205、パン・めん類その他137、米食率59.94%。区内中学校9校では、米食100、その他パン・めん類は69、米食率59.17%。お米は週3回というペースですが、もっと増やせませんでしょうか。お尋ねいたします。

◯学務課長(安部典子君)
現在、区では、週3回程度のお米による給食、米飯給食を実施しております。学校給食は、食事という生きた教材を通して、食事のマナーの習慣とともに食糧の生産や消費について正しい理解を養うことなどを目的として実施しております。このことから、給食のメニューは多様な食品の組み合わせ、栄養バランスがとれるように工夫をしております。今後も、パンやめん類の給食も加味しながら、ご飯に適した献立の工夫によりお米による給食、米飯給食の充実を図っていきたいと考えております。

◯委員(赤坂だいすけ君)
充実を図るということで、非常にうれしく思います。 そこで提案ですけれども、今、米粉パンというのが非常にはやって、皆さん耳にすることが多いと思いますけれども、私も1年ほど前、ファミリーレストラン「ジョナサン」に行きまして、米粉パンというメニューがあるわけです。大喜びでそれを頼みましたら、非常にモチっとしておいしい。お米ですから、米粉ですから、非常にモチっとしておいしいわけです。私もアメリカの陰謀によりまして、パンがすごい好きなわけです。いろいろなパンを食べ歩くのですけれども、大体モチっとしているパンというのは油脂をすごくふんだんに使っているので、子どもにもきついかなと思うわけです。 ジョナサンで米粉パンを食べましたら非常においしかったので、私、すごくうれしくなりまして、店員さんに「ちょっと店長を呼んでください」ということを言いました。そうしたら、店員さんは非常にけげんな顔をするのですけれども、「クレームじゃないので、感謝を申し上げたいので、店長さんを呼んでください」と再三申し上げましたら、若干迷惑そうに、困惑ぎみに店長さんがいらっしゃいまして、私はこう言ったのです。「米粉は日本再生の第一歩となります」と申し上げ、握手を求めましたら、店長困惑ぎみながら、「こんなに喜んでいただいたお客様は初めてです。ありがとうございます」とのことでした。店長がさらにこう言いました。「最初は米粉パンということで敬遠される方も多く、売り上げが伸びていないのですが、一度お召し上がりになられたお客様にはおおむね好評です」。お店アンケートとか、大体米粉パンがおいしいという答えがほとんどらしいのです。私は、「これからパスタにもスイーツにも米粉を広げていただきたい。そうしたら毎日来ます」と申し上げたのです。そうしたら、ありがとうございます。米粉パンを頑張りますということで、店長さんは帰ったわけです。 私は、米粉パンを普及するには実際食べてもらうことだと思いまして、周りのお客さんに「初めまして。米粉パンおいしいです」ということで、いろいろ周りに言ったわけです。そうしたら、大体家族団らんのときなので非常に困惑していらっしゃいましたけれども、食糧自給率の話であるとか、ある方には新嘗祭、大嘗祭の例をひもとくまでもなく、日本は米づくりを生活の基礎とする、永遠の循環と平和の暮らし、こういう話を話しましたら、私の話を遮るように、そんなにおっしゃるならばということで、多くのお客さんに米粉パンを注文していただきました。そうしたら、皆様一様にそのおいしさに感動しておられた。 ほどなくしまして、薦めるお客さんが周りにいなくなりまして、いなくなったというか、私の周りからお客さんがいなくなりまして、店員も私の周りには客を案内しなくなりましたので、家内も私が店長を呼んだあたりから息子とともに店を出てしまいましたので、使命を果たしたと、食糧自給率を上げたぞという幸せな気持ちで、さあ、おうちに帰ろうと会計を見ましたら、周囲にお薦めした米粉パン、すべて私の会計になっていたわけです。ただ、すがすがしい気持ちで、私は、ふだんはそういうことでクレームつけるのですけれども、すがすがしい気持ちで帰ったわけです。それほど僕は米粉パンに思い入れがある。 どうですか。お米を買っていると聞きました。お米をどこから買っている。要するに米粉パンはどうでしょうかね。これから絶対にはやるのです。自治体に先駆けてやっていただきたい。今、米粉の平成18年度の生産量は10万3,000トン、輸入小麦の総量のわずか2%ですけれども、将来的には100万トンを目指して政府は取り組むということなので、どうでしょうかね。米粉パンはいかがでしょうか。

◯学務課長(安部典子君)
委員ご推奨の米粉パンですが、大変申しわけないのですが、学校で使用しているパンは、現在、安全性を考慮し、学校給食会というところから購入しております。学校給食会のパンの委託工場というのは、まだまだ小麦粉の生産ラインということで、米粉を導入していくのは、そこの部分からの改善が必要かなと思っております。 また、米粉は最近取り入れられた食材ということで、小麦粉より価格が高いということもありますし、製造後の劣化が早く、味が早く落ちてしまうそうなのです。また、学校給食で提供できるだけの米粉の供給量がないということが課題としてあります。しかしながら、学校給食の多様化、メニューの多様化ということもございますので、米粉の製品改良や市場での供給状況を見ながら、今後検討してまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。

◯委員(赤坂だいすけ君)
まさに米粉は日本を救うと私は思っております。皆さんもぜひ町場で米粉を推奨していただきたいと。その際に、私は自宅において、そして自らがよそう限りにおいて、物心ついてから一度も米粒一つ残したことないです。11月23日の新嘗祭の前に新米を食べたこともない。選択の限りにおいてはですね。やっぱりお米というのは平和の循環。 これより『日本書紀』、天照大神が皇宗瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)に与えた「神勅」を読みますので、皆さん、これによって勇気づけていただきたい。宝祚「天壌無窮の神勅」。豊葦原(とよあしはら)の千五百秋(ちいほあき)の瑞穂の国は、是れ吾が子孫(うみのこ)の王(きみ)たるべき地(くに)なり。宜しく爾皇孫(いましすめみま)就(ゆ)きて治(しら)せ。行矣(さきくませ)、宝祚(あまつひつぎ)の隆(さか)えまさむこと、まさに天壌(あめつち)と窮(きはまり)無かるべし。 「宝鏡奉斎の神勅」。吾が児(みこ)、此の宝鏡を視まさむこと、まさに吾を視るがごとくすべし。ともに床(みゆか)を同じくし、殿(みあらか)を共(ひとつ)にして、斎鏡(いはひのかがみ)と為すべし。 「斎庭稲穂の神勅」。吾が高天原(たかまのはら)に所御(きこしめ)す斎庭(ゆには)の穂(いなほ)を以て、また吾が児(みこ)に御(まか)せまつるべし。 要するにお米づくりを日本人の根幹とせよということです。ほかには「天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)」、「八咫(やた)の鏡」、「八尺瓊(やさかに)の勾玉」の八咫鏡の記述もありまして、多少イデオロギーが絡んでいるとはいえ、管見では、大正の時分より皇国史観や国体論とかたく結びついてしまって非常に誤解されることが多かった三大神勅ですけれども、その核心は、米づくりを生活の基礎とする永遠の循環と平和の暮らしの実現を日本肇国の理想としたものであることは自明であります。完全食で自足的な米づくりの生産生活は共同生活と定住を必要とする平和の循環そのものであります。今こそ日本人は失われたものを断固として取り戻さねばなりません。お米です。 さて、まとめですが、1977年、アメリカでは問題となっていた医療費増大対策として、国民栄養問題アメリカ上院特別委員会を設置しました。全世界から医学、栄養学者の権威を結集して、食事と健康、慢性疾患の関係についての世界的規模の調査・研究が行われました。委員長はかつて日本の給食事情を見て、学童給食計画ほど少ないお金で多くの純益を上げることができる対外援助計画はないとのたまったジョージ・マクバガン上院議員、7年間の歳月と数千万ドルの国費を投入して行われ、5,000ページに及ぶ膨大な報告がなされた「マグガバンレポート」において、委員長たる彼はこう結論を出しております。「結論として、最も理想的な食事はお米を中心とした日本食である」ということであります。 さて、スポーツ指導者についてお伺いします。 前回の決算特別委員会でも、昨年の一般質問におきましてもスポーツ行政について質問させていただきました。さて、港区に多く潜在する地域の優秀な指導者を引き上げる試みについてであります。先月、同じ会派の新人議員でスポーツ行政を主眼に視察をいたしました。他の自治体で多く試みられておりますが、例えば、高松市におきましては、高松市スポーツリーダーバンク制度というものがありまして、指導資格、指導可能対象者、指導可能時間など明確に指導者の特性がわかるようになっております。東京都でも同様に東京都スポーツ文化事業団スポーツリーダーバンクというのがあるそうで、そこに登録されている指導者は、名前は実名ではなく、登録番号として明示されているのですけれども、指導資格、指導内容、指導実績、ボランティア活動歴、希望報酬とか公示されております。大変明快でよい制度であると思われますが、港区でも同様の取り組みができないものでしょうか。お伺いいたします。

◯生涯学習推進課長(佐藤國治君)
スポーツに携わる指導者として、区民である体育指導員が活動しており、地域スポーツ教室等の運営・指導を行うなど、区民のスポーツ活動に寄与しております。また、委員おっしゃるとおり、一般のスポーツ指導者の登録制度につきましては、財団法人東京都スポーツ文化事業団が行っている例がございます。最新の資料によりますと、44名の登録となっております。十分機能しているのかも含め、その制度を調査するとともに、学識経験者等がメンバーになっておりますスポーツ運営協議会でご意見をいただいてまいります。 なお、当登録制度の課題としては、謝礼、交通費、指導中の事故対応などが考えられますので、十分研究をしてまいります。

◯委員(赤坂だいすけ君)
スポーツリーダーバンク登録者、私も拝見したのですけれども、44名の登録者のうち、指導可能地域というのが、例えば、港区に来られる人というのは44名中20人しかいないのです。ほかは昭島とか立川とか、指導可能の地域を指定してありますけれども、港区でこういうのがあれば指導者の充実という、スポーツする土地も少なくもあるのですけれども、指導者の質というのは、港区はほかの地域に比べても上だと思っているので、今後とも検討を重ねていただき、私も提言させていただきたいと思います。 質問を終わります。